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【エントリーグレードの118i298万円から!】新型BMW 1シリーズがマイナーチェンジ

プレミアム・コンパクト・セグメントでは珍しい後輪駆動レイアウトを採用するBMW 1シリーズが、マイナーチェンジを受けました。アウディやメルセデス・ベンツの同クラスでは前輪駆動を基本とするモデルが多い中、1シリーズはBMWらしくFR、つまり後輪駆動にこだわっているのが大きな特徴です。エントリーモデルでありながら、BMWらしいスポーティーなハンドリングを楽しめるところは、このクルマならではの魅力と言えるでしょう。

前後50:50に近い重量配分に、BMWツインパワー・ターボ・エンジン、そして8速オートマチック・トランスミッションを組み合わせています。ひと昔前のコンパクトなBMWと比べると扱いやすさは大きく向上しており、街中ではもちろん、高速道路やワインディングでも安定感のある走りを楽しめます。「小さいBMWだから入門用」というだけではなく、コンパクトなボディだからこそFRレイアウトの軽快さを味わいやすいモデルでもあります。

大きく変わったフロントデザイン

マイナーチェンジ前の1シリーズは、かなり個性的なフロントマスクを持っていました。大きなヘッドライトが特徴的で、一目で1シリーズと分かるデザインではあったものの、万人受けするスタイルだったかと言えば、少し意見が分かれるところだったと思います。今回は通常のマイナーチェンジとしては比較的大きくデザインへ手が入り、フルモデルチェンジを待たずにフロントフェイスの印象がかなり変わりました。

特に目立つのがヘッドライトです。従来型の大きく丸みを帯びたライトから、横方向へ伸びた薄型のデザインへ変更され、顔つきはかなり精悍になりました。ディーラー担当者から聞いた話では、従来型のフロントデザインは特に男性ユーザーから好みが分かれる部分があったようで、今回の変更によってよりスポーティーな方向へ修正されたようです。もちろんデザイン変更の理由をそれだけで説明することはできませんが、実車を見ると従来型よりも低くワイドに見えるのは確かです。

ライトが薄くなったことで、全体として2シリーズ・クーペにも通じるスリムな印象になりました。特に新型1シリーズのM Sportでは、フロントバンパー左右のエアインテークが大きく開けられ、通常モデル以上にスポーティーな雰囲気を持っています。M235iやM4など、当時のBMW M/M Performanceモデルに共通するデザインのニュアンスも感じられ、従来型1シリーズよりかなり精悍になった印象です。

120iとM135iは最高出力も向上

今回のマイナーチェンジでは、外観だけでなくパワートレインにも変更が加えられています。「ニューBMW 120i」と「ニューBMW M135i」は、従来モデルから最高出力をそれぞれ5kW(6ps)向上。120iは177ps、M135iは326psとなりました。

燃費性能や環境性能がますます重視され、各メーカーがエコカーへ力を入れている時代ですが、その中でもスポーツモデルの性能をきちんと向上させ、「駆けぬける歓び」を残そうとしているところはBMWらしい部分です。特にM135iは、コンパクトな5ドアハッチバックに3.0リッター直列6気筒ターボを搭載し、最高出力326psを発生するというかなり刺激的なモデルです。日常的に使えるコンパクトカーでありながら、直列6気筒とFRというBMWの伝統的な組み合わせを楽しめることを考えると、このクラスではかなり特殊な存在と言えます。

一方、エントリーグレードの118iには1.6リッター直列4気筒BMWツインパワー・ターボ・エンジンを搭載し、最高出力136ps、最大トルク220Nmを発生します。数字だけを見ると突出したハイパワーではありませんが、1,350rpmという低回転から最大トルクを発生するため、普段使いでは扱いやすそうです。8速ATとの組み合わせも含め、日常域の使いやすさとBMWらしい走りを両立した、まさにエントリーグレードという位置付けでしょう。

安全装備も充実、それでも118iは298万円から

装備面では、歩行者検知機能付きの「衝突回避・被害軽減ブレーキ」やLEDヘッドライトなどが新たに標準装備として設定され、安全性と快適性も向上しています。プレミアムブランドのエントリーモデルでは、車両価格を安く見せるために装備を簡略化し、オプションを追加すると結局かなり高額になるケースもありますが、こうした安全装備が標準化されてきたのは歓迎したいところです。

そして注目したいのが価格です。最もベーシックな118iは、メーカー希望小売価格298万円。BMWの新車を300万円以下から購入できる価格設定となっています。もちろんSport/Styleでは338万円、M Sportでは358万円となるため、装備や仕様を選んでいけば価格は上昇しますが、それでも「BMWの新車は400万円、500万円以上」というイメージからすると、かなり戦略的な価格設定です。

特に30代前後の若いユーザーや、国産車から初めて輸入車へ乗り換えるユーザーを意識した価格にも見えます。当時はアウディA1にも249万円からという、国産車ユーザーをかなり意識した価格帯のモデルが用意されており、輸入車のコンパクトセグメントは一気に身近になってきました。BMW、アウディ、メルセデス・ベンツが若いユーザーまで取り込もうとしていることを考えると、今後このクラスはさらに面白くなりそうです。

BMW 1シリーズ 主要モデル・価格

モデル

エンジン/最高出力・最大トルク

トランスミッション・価格

118i

1.6L 直列4気筒DOHC BMWツインパワー・ターボ100kW(136ps)/ 4,400-6,450rpm220Nm(22.4kgm)/ 1,350-4,300rpm

8速AT2,980,000円

118i Sport / Style

1.6L 直列4気筒DOHC BMWツインパワー・ターボ100kW(136ps)220Nm(22.4kgm)

8速AT3,380,000円

118i M Sport

1.6L 直列4気筒DOHC BMWツインパワー・ターボ100kW(136ps)220Nm(22.4kgm)

8速AT3,580,000円

120i Sport / Style

1.6L 直列4気筒DOHC BMWツインパワー・ターボ130kW(177ps)/ 5,000rpm250Nm(25.5kgm)/ 1,500-4,500rpm

8速AT3,970,000円

120i M Sport

1.6L 直列4気筒DOHC BMWツインパワー・ターボ130kW(177ps)250Nm(25.5kgm)

8速AT4,120,000円

M135i

3.0L 直列6気筒DOHC BMW M Performanceツインパワー・ターボ240kW(326ps)/ 5,800rpm450Nm(45.9kgm)/ 1,300-4,500rpm

8速スポーツAT5,660,000円

※価格は当時のメーカー希望小売価格(消費税込み)です。付属品、税金(消費税を除く)、保険料、登録諸費用などは含まれておらず、別途リサイクル料金が必要です。日本仕様はいずれも右ハンドルとなります。

今回のマイナーチェンジで1シリーズは、従来型の少し癖のあったデザインを整理しながら、FRレイアウト、前後重量配分、8速AT、そしてM135iでは直列6気筒ターボというBMWらしい部分をしっかり残してきました。特に118iを298万円から設定したことを考えると、「初めてのBMW」としてかなり興味深い一台になったのではないでしょうか。

実用的な5ドアハッチバックでありながら後輪駆動で、必要であればM Sportを選ぶこともでき、頂点には326psのM135iまで用意されています。単なる廉価なBMWではなく、小さなボディの中にBMWらしい走りを凝縮したモデルとして、新しい1シリーズはかなり魅力的に仕上がっていると思います。