ここ最近、整備済み中古品を販売する業者が増えてきました。
単なる中古販売ではなく、「リファービッシュ(整備済み)品」という新しいカテゴリを広げているのが、Back Market(バックマーケット)というフランス発の企業です。

https://www.backmarket.co.jp/ja-jp/p/macbook-pro-14-2021-m1-pro-10-16-gpu-16gb-ram-ssd-1000gb-jis/4b812a88-bda8-402c-8da4-ba51d6662b2d?l=10#scroll=false
独特なのがその売り方で、中古品なのに新品のオプションのようにA~Cグレードを選択できます。
また、SSDの容量などもそのページでクリックすると値段が変化したり、新品の公式サイトのような買い方ができることが特徴です。
しかし、サイトが海外っぽかったり、セラー制度があったりと、少し怪しい印象もあります。
そこで、この記事では、Back Marketの仕組みや理念、Amazonマーケットプレイスとの違い、そして実際に使う上でのメリット・注意点を詳しく解説していきます。
Back Marketとは?──整備済み製品のための世界最大級のマーケット
リファービッシュとは?
リファービッシュ(refurbish)とは、簡単に言えば「再生整備」。
一度使われた製品を専門業者が分解・検査・清掃・修理し、新品に近い状態へ再生して再販することを意味します。Back Marketに並ぶ製品は単なる中古品ではなく、「整備済み中古」です。
外装・カメラ・センサー・バッテリーなど28項目の品質チェックを通過しなければ販売できません。動作確認と内部クリーニングが義務付けられており、全品に1年間の保証と30日間の返金保証が付きます。
Back Marketの仕組み──出品者も審査制
Back Marketは「Amazonのようなマーケットプレイス型」ですが、最大の違いは出品者の質の管理にあります。
Amazonでは個人でも簡単に中古品を販売できますが、Back Marketでは「認定リファービッシャー」と呼ばれる厳格な審査を通過した業者のみが出品できます。
これらの業者は、修理・整備の技術力、工場設備、品質管理体制などをBack Marketがチェックしたうえで登録されます。さらに、販売後も購入者からのレビューや返品率をもとにスコア制で評価され、一定基準を下回ると販売停止になる仕組みです。
つまり、Back Market上で販売される商品は、中古でありながら品質のばらつきが少ないのが特徴です。
Amazonマーケットプレイスとの違い
多くの人が気になるのが、「Amazonの中古販売と何が違うのか?」という点でしょう。
結論から言えば、「誰でも売れるAmazon」と「整備業者しか売れないBack Market」という構造の違いが本質です。
|
項目 |
Back Market |
Amazonマーケットプレイス |
|---|---|---|
|
出品者 |
認定整備業者のみ |
誰でも(個人もOK) |
|
品質基準 |
28項目の検査を義務化 |
出品者の自己判断 |
|
保証 |
全品1年保証+30日返金保証 |
出品者ごとに異なる(保証なしも多い) |
|
出品審査 |
厳格(技術・環境を確認) |
ほぼなし |
|
返品対応 |
Back Marketのサポートが介入 |
出品者対応が中心 |
|
リスク |
少ない(審査と保証あり) |
出品者によってバラつき大 |
Amazonの中古市場では、個人出品者が多いため、状態の説明や動作確認にムラがあるのが実情です。一方のBack Marketは、工場レベルで再整備された製品だけを扱うため、安定した品質と保証が提供されます。
実際の品質と保証体制
Back Marketで販売される製品は、すべて「外観ランク」と「動作保証」で分類されています。
外観ランク
-
ほぼ新品:新品に近い状態
-
とても良い:微細な傷がある程度
-
良い:使用感はあるが動作に支障なし
見た目に多少の差はあっても、内部の動作はすべて検査済みで正常動作保証です。

https://www.backmarket.co.jp/
保証内容
-
1年間の動作保証(無償)
-
30日間の返金保証(理由不問)
初期不良や動作不良があれば、修理・交換・返金のいずれかが選べます。保証期間中は、Back Marketのサポートが間に入ってくれるため、販売者との直接やり取りが不要なのも安心ポイントです。
詐欺や対応のムラはあるのか?
中古市場で気になるのは「詐欺やトラブル」です。結論から言うと、Back Marketでは詐欺リスクは極めて低いです。理由は以下の3つです。
-
出品者は審査制(個人不可)
-
全品検査・保証付き
-
サポートが仲介してトラブル対応
ただし、完璧ではありません。中古品ゆえの個体差や、海外基準のサポートスピード(返信に数日かかることがある)など、日本の新品販売ほどの迅速さは期待できません。
レビューを見ると、
-
「品質が想像以上に良かった」「新品と見分けがつかない」
-
「外装の傷が思ったより目立った」「返送に時間がかかった」
という声が混在しています。
総じて言えば、価格・品質・安心感のバランスは非常に高いが、完璧ではないというのが実際の評価です。
日本市場での展開と提携
Back Marketは2023年に日本法人を設立し、伊藤忠グループとのパートナーシップ、楽天モバイルとの中古スマホ流通連携などを発表しています。これにより、日本でも公式な「買取→整備→再販」の流れを構築中です。
将来的には「Back Market認定リファービッシャー」が国内にも増え、より迅速なサポートや修理が期待されています。
Back Marketは“信頼できる中古”の新しい形
Back Marketは、Amazonの中古販売よりも品質管理が統一され、保証も一律で安心感があります。その一方で、整備品ゆえの個体差や、海外企業ならではの対応速度など、理解して使うべき点もあります。
個人的な感想では、既存の中古販売業者の「じゃんぱら」と「Amazonのセラー制度」またアップルの「認定中古」を足して割ったような印象でした。
一度試してみたいと思える面白そうなサービスです。





