経済

普通預金金利が0.3%に上昇、毎年100万円の配当金や利息をもらうには?

2025年12月19日、日本銀行は無担保コールレート(オーバーナイト物)を0.75%程度で推移させる方針を決めました。これは短期の政策金利であり、長期国債金利を0.75%に決めたものではありません。これは約30年ぶりに「金利のある時代」に本格的に突入したことを意味します。

この影響により、住宅ローンの変動金利や企業の借入金利など、私たちの生活や経済活動にも今後大きな変化が出てくると考えられます。

一方でメリットもあります。
これまで「二束三文」と言われるほど利息がつかなかった銀行預金の金利が、ようやく実感できる水準まで上がり始めたことです。また、日本の国債についても、ほとんど利息が期待できなかった時代から、ある程度目に見える形で利息を受け取れる環境になってきました。

そこで今回は、こうした金利環境の変化を踏まえ、毎年100万円程度の配当金や利息をもらうには、いったいどれくらいの元本が必要なのかを、具体的な数字で紹介していきます。

この記事では、できるだけリスクの低いものから、ややリスクの高いものまでを並べ、「年間100万円を得るにはいくら必要か」を数字で整理します。

リスク別に必要な元本を比較

前提条件
• 年間 100万円(税引前) の利息・配当
• 為替は 1ドル=150円で固定
• 国内課税(20.315%)は表では考慮しない。米国商品は現地源泉税など条件が異なる
• 利回りは2024年末〜2025年初頭の一般的水準を使用

リスク別・必要元本の一覧表

リスク水準

投資先

想定利回り

年100万円に必要な元本

極めて低い

普通預金(日本)

0.3%

約 3億3,300万円

低い

定期預金(日本)

0.5%

約 2億円

低い

日本国債(変動10年)

1.23%

約 8,100万円

低〜中

米国国債

4.0%

約 2,500万円

中

Vanguard High Dividend
Yield Index Fund ETF Shares

2.44%

約 4,100万円

中〜高

JPMorgan Nasdaq Equity
Premium Income ETF

10%

約 1,000万円

最もリスクが低いのは「日本の預金・国債」

元本割れを避けたい場合も保護範囲に注意が必要です。利息の付く普通預金と定期預金は、預金者1人につき1金融機関ごとに合算した元本1,000万円と破綻日までの利息等が預金保険で保護されます。表の数億円を一つの銀行に預けても全額保護ではありません。国債も満期前の売却価格は変動します。

ただし数字を見ると分かる通り、
• 普通預金:3億円超
• 定期預金:2億円
• 国債でも:8,000万円以上

と、安全性と引き換えに必要元本は非常に大きくなります。

米国国債は「安全性と利回りの中間」

米国国債は信用力が高く、日本よりも金利が高いため 必要元本を一気に下げられます。

• 想定利回り:4%
• 必要元本:約2,500万円

為替リスクはありますが、「預金よりは増やしたいが、株は怖い」という層には現実的な選択肢です。

配当ETFは元本を大きく下げられる

VYM
• 高配当株に分散
• 必要元本:約4,100万円
• 株価下落・減配・為替リスクあり

JEPQ
• オプション戦略による高配当
• 必要元本:約1,000万円
• 配当の変動幅が大きく、価格変動リスクも高め

元本は減らせますが、「安定性」は下がります。

リスクを取らないなら資産額がすべて

毎年100万円を得る方法は、実はとてもシンプルです。

• リスクを取らない → 数億円が必要
• 少しリスクを取る → 数千万円で届く
• 高配当を狙う → 1,000万円台も可能

どれが正解かは、「お金が減る可能性をどこまで許容できるか」で決まります。

安定した不労所得は、利回りよりもリスクとの向き合い方がすべてだと言えるでしょう。

※国内課税のみを単純化した場合、手取り100万円に必要な元本は約1.255倍。米国商品は現地源泉税、外国税額控除、口座種別などで条件が異なります。利回りは記事当時の仮定で、将来の利息や分配金を保証しません。

参考:日銀の決定/金融庁・預金保険