以前、私は東京に住んでいたことがあります。六本木や渋谷周辺で、車中心の生活をしていました。
地方で暮らしていたときは、車移動が中心でした。
朝夕は慢性的に渋滞し、信号や交差点の構造が悪いだけで簡単に流れが止まります。
なので東京に引っ越す前は、「東京なんて四六時中ずっと大渋滞なんだろうな」と勝手に想像していました。
ところが、実際に走ってみると、意外なほど混んでいません。
もちろん駐車場代は異常です。月4万〜5万円ほどして、地方ならワンルームが借りられるくらいの金額です。ただ、それでも車移動そのものは思ったより快適でした。
特にC1(首都高速都心環状線)の内側は印象的です。局所的に詰まることはあるものの、あれだけ複雑で交通量が多い割には、昼間スイスイ流れていることも珍しくありません。土日の昼に軽く出かけて、そのまま横浜まで簡単に行けてしまうこともあります。
「東京のど真ん中ほど空いている」
これは実際に住んでみてかなり驚いた部分でした。
本当に混んでいたのは“外へ向かう道”
逆に、「これはキツいな」と感じたのは都心から外へ向かう道路です。
たとえば渋谷から都道312号へ抜ける方向。特に目黒駅から都立大学方面へ向かうあたりは、一気に流れが悪くなります。二子玉川方面もかなり混雑しますし、調布・三鷹方面は非常に混雑します。
夕方だけではありません。昼間でも慢性的に渋滞していて、信号1回で全然進まず、5分以上ほぼ停止状態みたいなことも珍しくありません。
おそらく、都心から離れるほど車依存が強くなることに加え、物流や広域移動の流れまで巻き込まれるからだと思います。
これは埼玉へ引っ越してからも同じように感じました。
埼玉はかなり広く、車移動が前提の地域も多いです。大通り沿いを外れると、静岡などの地方都市に近い空気感もあります。昼間は空いていて、夕方だけ急激に混む、という非常にわかりやすい渋滞の仕方をします。
ただ、高速道路になると話が変わります。
外環道を走っていると、妙な混雑に気づく
何度か走っていて気になったのが、東京外環自動車道です。
和光市から三郷市を経由し、千葉県市川市まで伸びる高速道路ですが、その直下や並走ルートには国道298号があります。無料の一般道として整備されていて、外環道の代替ルートにもなっています。
面白いのが、時間帯によっては高速道路の方が遅いことです。
「これ下道の298号の方が速いのでは?」
と思う日も普通にあります。
実際に何度か走って観察してみると、特に混雑しやすいのがジャンクション付近でした。
- 美女木JCT
- 川口JCT
- 三郷JCT
このあたりは本当に交通集中が激しいです。
調べてみると、外環道は単なる地元向け高速ではなく、
- 関越自動車道
- 東北自動車道
- 常磐自動車道
- 京葉道路
- 東関東自動車道
などを接続する巨大な連絡路になっているそうです。
つまり地元の人だけでなく、
- 首都高を避けたい人
- 長距離物流
- 高速道路の乗り継ぎ
- 東海地方から東北方面へ抜ける車
など、さまざまな交通が集中します。
その結果、需要に対して道路容量がかなりギリギリになっていて、少し流れが止まるだけで一気に連鎖渋滞になってしまうようです。
美女木JCTは“独自ルール”ができていた
特に印象的だったのが美女木JCTです。
ここは首都高速側が詰まり始めると、その渋滞がジャンクションを越えて本線側まで伸びてきます。
すると、かなり不思議な光景が発生します。
本来2車線しかない場所なのに、ドライバーたちが自然発生的に「3車線化」してしまうのです。
左側の路肩に、首都高方面へ向かう車がずらっと並び始めます。
もちろん本来は良くないことだと思います。ただ、長年そこを利用している人たちが、「この方が全体として合理的」と判断した結果なのかもしれません。
少し危うさも感じるのですが、実際には半ば黙認された“現地ルール”のような空気になっていました。
外環道は、とにかく分岐で流れが止まると、それが本線全体へ波及してしまう。この特徴がかなり強いように感じます。
東京の渋滞は「中心」ではなく「外側」にある
いろいろ走ってみて感じたのですが、東京の道路は単純に「都心ほど混む」という構造ではありません。
むしろ、
- 港区
- 渋谷区
- 千代田区
のような本当の中心部は、意外なほど流れていることがあります。
逆に、そこから外へ出るほど、
- 郊外移動
- 物流
- 通勤流入
- 高速道路接続
などが重なって、一気に混雑が激しくなっていきます。
さらに群馬方面など、もっと外側へ行くと、今度は地方都市のようにかなり快適に走れるようになります。
裏道で抜けようとしても、東京や埼玉周辺は意外と難しいです。住宅街、工場、川などで道が分断されていて、袋小路も多い。しかも極端に狭い道も多く、慣れていないと逆に危険です。
結局のところ、最も現実的なのは「混雑時間を避けること」なのかもしれません。
実際、外環道も夜9時を過ぎるとかなり流れが良くなります。逆に夕方4時〜7時あたりは、本線も国道298号もかなり厳しくなります。
東京は「どこへ行っても大渋滞」というより、
「中心は意外と流れていて、外側ほど巨大な交通の流れに巻き込まれていく都市」
なのだと、実際に走ってみて実感しました。


