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新型B&W 805 D5はいくらになる?800D5の日本価格を予想してみる

久々にオーディオの記事を書いてみます。

英国の高級スピーカーブランド、Bowers & Wilkinsから、新型の「800 Series Diamond D5」が正式に発表されました。805 D3、805 D4と続いてきた800シリーズの最新世代で、日本国内では2026年秋から受注を開始する予定です。

カバー写真 出典元:https://www.bowerswilkins.com/ja-jp/product/loudspeakers/300877.htm

ところが、公式プレスリリースを読んでいて最も気になる日本価格については、まだ発表されていません。

新型の805 D5、一体いくらになるのでしょうか。

これ、10年ほど前の感覚で「805だから100万円くらいかな?」と思っていると、かなり恐ろしい結果になる可能性があります。現在はドル円が157円前後、少し前には164円近くまで進んでおり、英ポンドも1ポンド212円前後です。もはや円安というより、海外製品を買う日本人にとっては罰ゲームのような為替水準です。

そこで今回は、B&Wの日本法人がPR TIMESで発表した公式価格をもとに、新型805 D5を含む800 D5シリーズの国内価格を予想してみます。

新型800 Series Diamond D5が正式発表

Bowers & Wilkinsは2026年6月4日、創業60周年の集大成となる新しい800 Series Diamond D5を発表しました。日本国内では2026年秋に受注開始予定で、正式な発売日、出荷時期、希望小売価格については後日発表するとしています。(プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES)

ラインアップは従来と同じように、ブックシェルフ型の805 D5、フロアスタンディング型の804 D5、803 D5、802 D5、801 D5、センタースピーカーのHTM81 D5とHTM82 D5という構成です。

新型といっても、見た目だけ少し変えたモデルではありません。D4 Signatureで導入された低歪みモーターシステムやクロスオーバー部品、内部配線、トゥイター用グリルなどを通常モデルにも採用しています。

さらに、キャビネット背面には新しい「スペースフレーム・ブレーシング」が入り、フロア型にはチューンド・マス・ダンパーを備えた新しい台座を採用。アルミニウム製トッププレートやMatrix構造も大幅に改良されています。

804 D5には独立したタービンヘッドこそありませんが、ミッドレンジを格納するアルミニウム製エンクロージャーが新しく追加されました。今までの804は、803以上のモデルと比べると「普通の箱にユニットを入れた小型版」という印象が少しありましたが、今回は構造的にも上位モデルへ近づけようとしています。

仕上げもステルス・ブラック、ウォーム・ホワイト、ライト・ウォールナット、ダーク・ウォールナットの4種類に変更されました。昔のB&Wは、いかにも英国製オーディオという家具的な雰囲気がありましたが、D5は高級車やハイブランドの店舗に置いても違和感のない、現代的なラグジュアリー製品に寄せてきた印象です。

問題は、音質やデザイン以上に価格です。

805 D5の海外価格は1万ポンド、1万5,000ドル

公式に発表された海外価格は、次のようになっています。

モデル

英国価格

米国価格

欧州価格

801 D5

£43,000

$65,000

€50,000

802 D5

£32,500

$45,000

€37,000

803 D5

£25,500

$35,000

€30,000

804 D5

£16,500

$25,000

€18,000

805 D5

£10,000

$15,000

€12,000

HTM81 D5

£10,000

$15,000

€12,000

HTM82 D5

£8,000

$12,000

€10,000

FS-805 D5

£1,600

$2,000

€1,800

805 D5は英国で1万ポンド、米国では1万5,000ドルです。()

2026年8月6日時点ではドル円が157円台、直近では164円近くまで円安が進みました。英ポンドも1ポンド212円前後です。(Reuters)

単純に計算すると、805 D5の英国価格1万ポンドは約212万円、米国価格1万5,000ドルは約236万円になります。

「それなら日本価格は220万円くらいかな?」と思うのですが、残念ながら、海外価格に為替を掛ければ日本価格が出るほど簡単ではありません。

日本で販売するには、輸送費、保険、倉庫、為替変動への備え、輸入元の経費、販売店の利益、国内サポート、消費税などが必要です。オーディオ製品はスマートフォンのように何十万台も販売できる商品ではないので、少ない販売台数で流通とサポートの費用を回収しなければいけません。

特に801 D5や802 D5のような大型スピーカーは、英国から日本まで小さな段ボール箱で送られてくる訳ではありません。重量物を破損させずに運び、国内で保管し、販売店まで配送するだけでも相応の費用がかかります。

また、米国価格は一般に州ごとの売上税を含まない表示で、英国価格はVATを含む消費者向け価格です。国ごとに税制や流通構造が違うため、どれか一つの通貨だけを円換算して断定するのは危険です。

とはいえ、ドル建て価格とポンド建て価格の両方を見れば、日本価格の大まかな範囲は予想できます。

新型805 D5は264万円から275万円と予想

結論から言うと、新型805 D5の国内希望小売価格は、ペアで264万円から275万円程度になるのではないかと予想します。

私の本命は264万円です。

805 D5の米国価格1万5,000ドルを1ドル157円で換算すると235万5,000円です。ここに日本の消費税10%を加えると約259万円になります。B&Wの国内価格で使われやすい端数に調整すれば、264万円という価格は比較的自然です。

円安リスクや輸送費を多めに見積もれば275万円、メーカーが日本市場を重視して戦略的に抑えれば242万円程度という可能性もあります。

さすがに220万円以下になると、米国価格を現在の為替で換算した金額よりかなり安くなってしまいます。日本だけ特別に低い卸価格を設定するか、メーカーや代理店が利益を削らない限り難しいと思います。

専用スタンドのFS-805 D5は、英国で1,600ポンド、米国で2,000ドルです。日本価格は35万2,000円から38万5,000円程度と予想します。

つまり、805 D5を専用スタンドとセットで購入すると、総額は約300万円です。

少し前まで「ブックシェルフ型スピーカーに100万円!」と驚いていたのですが、今回はスタンド込みで300万円です。805 D3 Prestige Editionを購入した頃は、専用スタンドを含めても100万円を超えなかった記憶があります。

これ、スピーカーが3倍良くなったというより、海外価格の上昇、世界的なインフレ、原材料費、物流費、円安、日本円の購買力低下が全部まとめて襲ってきた結果です。

800シリーズ全体の国内価格は、次のようになると予想します。

モデル

日本国内の予想価格

801 D5

約1,100万~1,188万円

802 D5

約792万~825万円

803 D5

約616万~638万円

804 D5

約440万~462万円

805 D5

約264万~275万円

HTM81 D5

約264万~275万円

HTM82 D5

約209万~220万円

FS-805 D5

約35万~39万円

FS-HTM D5

約27万~30万円

801 D5はついに1,000万円を超える可能性が高いです。スピーカーだけでポルシェや高級SUVが買える金額になってきました。

802 D5は約800万円、803 D5は約620万円、804 D5でも約450万円です。以前なら800シリーズの中で比較的現実的だった804も、一般家庭のオーディオとしては完全に別世界の製品になります。

D4を買うべきか、D5を待つべきか

B&WはD5の発表に伴い、800 D4シリーズと801 D4 Signature、805 D4 Signatureの英国工場での生産をすでに終了しています。日本には2026年秋頃まで生産済み在庫が入荷する予定ですが、仕上げによっては早期に販売終了する可能性があるそうです。(プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES)

これ、D5が欲しい人にとっては新製品発表で嬉しい話なのですが、価格を考えるとD4の在庫を探した方が合理的な人も多いと思います。

もちろんD5は、キャビネット構造、モーターシステム、クロスオーバー、内部配線、仕上げまで全面的に改良されています。実際に音を聴けば、D4よりも空間表現や解像度、低域の静けさが進化している可能性は高いです。

ただし、805 D4を100点としたとき、805 D5が300点になる訳ではありません。

オーディオは価格が3倍になったから、音質も3倍になる世界ではありません。805Sから805 Diamondへ変わったときのような劇的な技術革新があるのか、それともD4 Signatureをさらに完成させた正常進化なのかは、実際に試聴してみないと分かりません。

805 D4や805 D4 Signatureをすでに持っている人が、慌ててD5へ買い替える必要はないと思います。一方で、600シリーズや700シリーズから800シリーズへ移行したい人、805を10年、20年使うつもりの人にとっては、D5が最後のスピーカーになる可能性があります。

問題は、もはや「少し無理をして購入する」という価格ではなくなったことです。

805 D5はスタンド込みで約300万円、アンプやネットワークプレーヤー、ケーブルまで新調すれば、システム総額は簡単に500万円を超えます。

それでも世界的には、この価格で一定数が売れるとB&Wは判断したのでしょう。800 Series Diamondは、純粋なオーディオ機器というより、高級時計やスポーツカーと同じ嗜好品の領域へ入ったのだと思います。

正式な日本価格は2026年秋の受注開始までに発表される予定です。私の予想は、805 D5が264万円、専用スタンドが35万2,000円、セットで299万2,000円です。

さて、本当に300万円を切ってくるのか。それとも容赦なく275万円+38万5,000円で、総額313万5,000円になるのか。

正式発表が少し怖いですね。