為替介入示唆はあいまい、円安を支えるファンダメンタルズを整理

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為替介入示唆と市場の反応

昨日のニュースで、三村財務官が、最近の急激な円安の動きについて「あらゆる手段を排除せず、適切な対応を取る」と発言し、事実上、為替介入の可能性を示唆しました。これを受け、外国為替市場では一時1ドル=159円台まで進んでいたドル円相場が、158.5円付近まで約50銭ほど円高に振れる場面がありました。

ただし、事前に強い牽制があったにもかかわらず、この発言が持続的な円高につながったかどうかは、現時点では判断が難しい状況です。市場全体としては、依然として円安基調が大きく崩れたとは言い切れない印象を受けます。

三村財務官「先週の後半以降の足元の為替の動きにつきましては、急激な動きも見られますので極めて憂慮しております。行き過ぎた動きに対しましては、あらゆる手段を排除せず、繰り返しますが、あらゆる手段を排除せず、適切な対応を取りたいと考えております」

外国為替市場では、およそ1年半ぶりに一時1ドル=159円台をつけるなど、円安が急速に進んでいます。
三村財務官は、こうした動きについて、「その動きを裏打ちするような経済的なファンダメンタルズがあるかと言えば、私にはそれがあるようには見えない」として、為替介入の可能性を示唆しました。
出典元;https://news.tv-asahi.co.jp/news_economy/articles/000478695.html

「ファンダメンタルズがない」という見方への違和感

三村財務官は、現在の円安について「その動きを裏打ちするような経済的なファンダメンタルズがあるようには見えない」と述べました。この発言は、投機筋によるショートや円の「崩し」といった、投機的な動きが円安の主因ではないか、という問題意識を示しているものだと思われます。

確かに、ヘッジファンドなどの機関投資家が短期的に多額の資金を投入し、為替を動かすことはあります。しかし、それだけで円安が慢性的に進み、160円近い水準までドル高が続くのかと考えると、私はやや懐疑的です。短期の投機は値動きを加速させることはできても、長期間にわたって方向性そのものを維持するには限界があるように思います。

円安を支えている構造的な要因

そもそもファンダメンタルズとは、成長率やGDP、インフレ率、失業率、生産性といったマクロ経済の基礎的な条件に加え、長期金利や中央銀行の金融政策、人口動態や産業構造など、短期間では変わらない要因を含む概念です。

為替市場では日米金利差が注目されがちですが、私はそれ以前に、日本の経済成長力や人口構造、生産年齢人口の減少、合計特殊出生率の低下といった、より基礎的な部分が重く見られていると感じています。長期的に経済が縮小していく可能性が意識される中で、日本円よりも基軸通貨であるドルが選好されやすい状況が続いているのではないでしょうか。

現在の円安は、単なる投機による一時的な現象というよりも、こうした日本経済の構造的な弱さが積み重なった結果として、じわじわと進行してきたものだと私は考えています。もちろん、短期的には投機による巻き戻しで急激な円高が起きる可能性もありますが、少なくとも足元の動きは、実需や構造要因を無視して説明できるものではないように思われます。

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