「大人になれる本」の最初の記事を投稿したのは2014年のことです。正確には2014年1月17日に公開を開始しました。それから11年が経ち、当時24歳だった私は36歳になりました。
このタイトルを考えたのは、自分たちが大人になっていく過程で得た知見を書き残し、読者の皆さんもまた同時に「大人になっていく」というテーマを共有したいと思ったからです。
あの頃「アラサー」と言って騒いでいた時期はすでに過ぎ去り、今では「アラフォー」に片足を突っ込む年齢となりました。都合よく表現するなら、今の私は「ミドルサーティーズ」、略して「ミドサー」と呼ばれています。
この年齢になると実感するのは、10代や20代のように皆の足並みがそろっていた時期と違い、36歳というのは極めて多様でカオスな世界であるということです。エントロピーが増大するように、人の人生も予測できない方向へとバラバラに広がっていきます。大きく分ければ、結婚して家庭を築き子どもを育てている人と、私のように独身で自由に生きている人とに分かれていきます。
この2つの道は、ゲームの序盤で分岐したルートが後で大きな差となって現れるように、後半では交わらなくなっていくことが多いです。例えば、私の小学生のときにの同級生は18歳で出産し、その後すぐに離婚をしたそうです。彼女の子どもはすでに成人を迎え、数年以内には孫が生まれる可能性もあります。かたや私のように未婚の人たちは、この先どう生きていくべきか分からず、結婚するか独りで生きるか迷ったり、独身を覚悟したものの後になって本当に正しかったのか悩む人も出てきます。
現代的ではない考えかもしれませんが、「大人になる」とは子どもを育てることと大きく関わっているのかもしれません。もちろん、病気や事情で結婚や出産ができない人もいますし、子どもを授からない選択をする人も多いでしょう。それでも「どこか大人になりきれていない感覚」を抱く人がいるのも事実かもしれません。
責任、共感・他者理解と自己コントロール
「大人になるとは何か」と調べてみると、よく挙げられるのは「責任を取ること」「他人に共感すること」「感情をコントロールすること」です。確かに、どれも大切な条件だと思います。
しかし世の中を見渡すと、怒鳴り散らす大人もいれば、政治家の中には責任を取らず他者に押し付ける人、感情を理解せず自己中心的な決断を繰り返す人もいます。そうした姿を目にすると、「大人になる条件」とは一体何なのか分からなくなることもあります。
私の現時点での結論はこうです。
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自分の人生を自分の責任で決めること
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他人に迷惑をかけないこと
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困っている人を、可能な範囲で助けること
この三つを満たせば、最低限の意味では大人と呼べるのではないでしょうか。特に「他人に迷惑をかけないこと」はとても重要で、穏やかに生きる人であれば、どんなに自由な生き方をしていても許容される余地はあると思います。少しゆるい基準かもしれませんが、自分自身もその点は気をつけていきたいと考えています。
人によって、個体差が大きすぎる
年齢を重ねるにつれて、個体差が大きくなるという問題もあります。例えば健康状態です。
統計によると、18歳の男性が40歳まで生きている確率は98.4%だそうです。つまり、同級生が100人いれば平均して2人は交通事故や病気などで亡くなっている計算になります。私たち「ミドサー世代」になると、同級生の何人かがすでに他界しているというのも珍しいことではありません。
30代になった女がヨガやったりピラティスやったり発酵食品食べたりして体に気をつかう理由がわかった
純粋に体調が悪くなるからだ
今まで気取ってるとか思ってごめん
気をつかわないとほんとに体調悪くなる…
あれは生活していくためだったんだ…— 伊織@喪女で生きることが限界なOL (@genmojoaro30) August 22, 2025
こんなツイートが話題になっていたのですが、共感している人の人数が凄まじいです。
私自身も体調に苦労してきました。10代の頃から朝起きられず、年齢を重ねても改善することはありませんでした。35歳になった昨年は健康診断や精密検査を受け、胃カメラでピロリ菌を除去したり、睡眠外来に入院して検査を受けたりしました。診断は中度〜重度の睡眠時無呼吸症候群で、治療や生活改善を続けています。アルコールも何ヶ月も断っていますが、それでも体調は完全には回復していません。
この睡眠障害については、また別の記事で詳しく書きたいと思いますが、やはり30代から40代の体調変化は想像以上に厳しいものだと痛感しています。
大人になれたら
私や私たちが子どもの頃に思い描いた「かっこいい大人」になれたかどうかは、人それぞれです。理想に近づけた人もいれば、私のようにどこかドロップアウトした大人もいるでしょう。
それでも、この困難な世の中で「他人に迷惑をかけずに生きること」ができていれば、満点とはいかなくても合格点には届くのではないでしょうか。
私はすでに上を目指すことを諦め、自分のスケールに合った合格点を出すことを目標に、これからも歩んでいきたいと思っています。


