産地直送の新鮮なマグロは美味しいのか?

グルメ・嗜好品
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食への探求心がある人にとって、東京は最高の街

私は一時期、食事についてかなり繊細に、探求心をもって向き合っていた時期がありました。

東京という街は、そうした食への好奇心を持つ人間にとって、本当に楽しいイベントが数多く用意されています。渋谷・東急フードショー地下で行われていたのが、産地直送・とれたての本生マグロを解体し、その場で販売するイベントでした。

このマグロは、一度も冷凍されていない「本生マグロ」。


解体ショーの熱気と、非日常感のある売場

解体されたマグロは次々と柵に切り分けられ、スタッフの手でテンポよくパック詰めされ、リアルタイムで販売されていきます。

イベント開始の10〜15分前には、すでに良い立ち位置は埋まり始め、開始時間には20人ほどが固唾をのんで見守っている状態。解体が進むにつれて観客はどんどん増え、最終的には40〜50人ほどが集まっていました。

大トロや中トロといった目玉部位が並ぶと、セレブ感のある奥様方がそれを次々とカゴに入れていく光景が印象的でした。


なぜ赤身を選んだのか ― すぐ食べる前提での判断

普段、こうした高級魚をなかなか買えません。それでも今回は、「とれたて」「解体したて」のマグロの味を知りたいという純粋な好奇心から、並ぶことにしました。

選んだのは赤身。大トロや中トロは確かに魅力的ですが、脂の量が多く、その場ですぐ食べるには少し重たいと感じたからです。赤身は発色も良く、鮮度の高さが一目で分かりました。

価格は柵1本で約3,000円。
本マグロとしては決して異常な価格ではありません。


解体から20分以内で食べたマグロの、意外すぎる味

購入後、私は店の外ですぐに食べました。解体から実食まで、おそらく20分以内。
当然、最高の味を期待していました。

しかし実際は、香りが立たず、味は淡白で、旨味の輪郭がぼやけている。
ねっとりしているようで、どこかパサつく。

寿司屋で食べる、あの完成されたマグロの味とは明らかに違い、正直「安いマグロなのでは?」と錯覚するほどでした。


マグロは「新鮮」だけでは完成しない

この体験で、はっきり理解しました。
マグロは、新鮮であることは大前提ですが、それだけでは美味しくならない

切った後、低温(1〜2℃)で水分を抜きながら熟成させることで、
アミノ酸やイノシン酸といった旨味成分が増え、味に奥行きと落ち着きが生まれます。


家庭でできる、シンプルな熟成の工夫

私の家では、ピチット(シートタイプ)を使っています。

塩を使わずに脱水でき、水分や生臭みの原因となる成分だけを吸収し、旨味は残すシートです。

これで1時間ほど冷蔵するだけでも、余計な水分が抜け、味が締まります。
もし今回のような非常に鮮度の良いマグロを手に入れたなら、すぐに食べるのではなく、

  • 適切に脱水し

  • 低温で乾燥させず

  • 翌日〜2日後に食べる

それが、最も美味しい食べ方なのかもしれません。みなさんも、新鮮なマグロ、熟成マグロを作って味わいを比較してみてくださいね。

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