新しいiPhone17がついに発表されましたね。
iPhone 17 ProやPro Maxはたまた薄型のAirなど、ニュースサイトやYouTubeでは、すでにスペック比較やレビュー動画が大量に出回っています。SNSでは「買う?」「見送る?」といった盛り上がりもあり、まさに発売前の恒例行事といえるでしょう。
ただ今回は少し視点を変えて、「昔のiPhoneってどうだったっけ?」という懐かしさを振り返ってみたいと思います。
古い情報がどんどん消えていく
普段、私はネットサーフィンの合間に「昔はどうだったかな」と気になって検索することがあります。
その当時、つまり今から15年ほど前の2010年頃に、iPhoneを初めて手に入れた人たちが熱気のままに書き残した記事。中にはまだサーバーを維持して残してくれているサイトもあり、いま読むとすごく新鮮で楽しいです。
けれども、そうした記事は年々少なくなっています。新しい情報が検索結果の上位を占め、古い情報はどんどん埋もれてしまう。iPhoneのように数百万人が使っていたツールでさえ、10年以上経つと「当時の空気感」を感じ取れる情報がほとんど出てこなくなるのです。
たとえば「iPhone4ってどんな感じだったっけ」と画像検索しても、当時のユーザーが撮った実際の使用風景はあまりヒットしません。もっと盛り上がっていたはずなのに……と歯がゆさを感じます。だからこそ、今日は自分自身の記憶を手繰り寄せながら「iPhone4を新品で買ったときの体験」を記録しておこうと思います。
初期iPhoneの「あるある」
今の若い世代に話すと「えっ本当に?」と驚かれるのですが、初期iPhoneにはたくさんの“あるある”がありました。

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iPhone 3世代ではコピー&ペーストすらできなかった。動画も撮れないし、MMSや絵文字といった日本独自機能も弱く、「ガラケーより不便じゃないか」と言われていました。背面がツルツルでよく落としたのも懐かしい思い出です。
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iPhone4になると一気にデザインが洗練されました。ガラスとステンレスのフレームが美しく「スマートフォン=カッコいい」というイメージを確立した機種でした。ただし同時に「デスグリップ」と呼ばれるアンテナ問題が話題になり、握り方によって圏外になるトラブルが広く報道されました。
→バンパー不良品のため、専用アプリをダウンロードすると、好きなバンパーを無料配布するという神イベントも発生しました。
FaceTimeも登場しましたが、当初はWi-Fiでしか使えず、さらに前面カメラは低解像度。通知センターすら存在せず、いま当たり前の便利さはまだ影も形もありませんでした。LINEもあまり普及していませんでした。
共通するのは電池の持ちの悪さ、日本語入力のもっさり感、そしてFlash非対応。
しかもバッテリーが劣化すると、アマゾンで平然とOEMキットを買って1500円程度でバッテリーを自分たちで交換していました。今のように防水ではないので、星型ドライバでカバーを開けて勝手に修理したり、当然のような文化でした。
今の最新アイフォンは個人では交換できず、アップルストアでは2〜3万円取られてしまいます。当時のiPhone4の本体価格16GB 46,080円に近い値段ですね……。

充電についても、今はiPhone16からUSB-Cですが、それまではライトニングケーブルでした。
初期のiPhone4は更に古くDockコネクターといって、横長の充電コネクタでした。これはiPod shuffleなども共通で、差し込んだりする対応機材も多かったです。
「×で消すと軽くなる」儀式
当時のユーザーなら絶対に覚えているのが、アプリを長押しして「×」で消すとメモリが軽くなると信じていた儀式。
実際には下のマルチタスクバーに並んでいるのは“最近使ったアプリ”であって、すべて動作中ではなかったのですが、「動いているから消さなきゃ!」と毎回全部終了させていました。
同じように、スクショ(電源+ホーム同時押し)が裏ワザ扱いだったり、「Wi-Fiを切ると電池が長持ちする」といった迷信も流行っていました。強制再起動のやり方が人によって違ったり、脱獄アプリがブームになったり、16GBモデルですぐ容量が埋まったり……。Siriがまだ存在せず、シャッター音がやたら大きかったのも“あるある”です。
シャッターボタンを押してから撮影できるまで1秒くらいあるので、かなり気長な行為でした。LIVEなどもないので、静止画だけですしホワイトバランスもよく崩れました。

iOS4とフォルダの衝撃
2010年のiOS4でようやくフォルダが作れるようになりました。それまではアプリをまとめることすらできず、ホーム画面がアプリで埋まっていく一方。フォルダ登場はまさに革命でした。
当初は1フォルダに12個までという制限がありましたが、それでも「ホーム画面が整理できる!」と皆が感動していたのを思い出します。
ただし同じiOS4で、iPhone 3Gは極端に重くなり、電池の減りも早くなるという悲劇が発生。Wi-Fiが不安定になったり、Bluetooth機器が動かなくなったり、Exchange同期に不具合が出たりと、進化の裏で“切り捨て”も多かった印象です。

アイフォンを開くときに、このスライドを「シュッ」とやるなど、今の若者には考えられない動作です。パスワード保護している人も少数派で、勝手に他人に中を見られるなど”あるある”でした。
パスワード保護=やましい事をしている、なんて思われてた時代でした。
懐中電灯アプリと有料アプリ文化
LEDフラッシュを使った「懐中電灯アプリ」は、当時“最初に入れるアプリ”の代表でした。
まだ標準でライト機能がなく、無料アプリで点灯するだけでも便利でしたし、広告なしの有料版(115円〜350円)を買う人も多かったです。

当時のApp Storeは「広告あり無料版」と「広告なし有料版」が二本立てという形が主流で、今のようなサブスクやガチャはほとんどありませんでした。
iPhoneを“カーナビ代わり”に
当時の標準マップは、日本では精度が低く、ナビ機能もほぼありませんでした。
そこで有料のMapionやNAVITIMEを買い、車のダッシュボードに固定して“簡易カーナビ”として使う人が多かったのです。AUXケーブル直結で音楽を流しながらオービス警告アプリと併用するのが定番。
しかもiPhoneは30ピンドック(下)とイヤホン端子(上)を同時に使える構造だったので、充電しながら音楽と地図を同時利用できたのも便利でした。

隠しフォルダ文化とiPod touchの衝撃
当時はiOSに「ファイル」がなく、GoodReaderのようなファイル管理アプリが人気でした。
Wi-Fi経由でPDFや音楽、動画を一括転送できるのは革命的で、「パソコンなしでiPhoneが完結する」感覚を初めて味わった人も多かったと思います。iPhoneのAirDrop機能は、iOS 7で初めて導入され、iPhone 5以降のモデルで使用可能になりました。初期はエアドロさえなかったんです。
そんなこともあり「電卓アプリを装って、特定のパスコードを入力すると秘密のアルバムが開く」という“隠しフォルダ系”アプリも流行していました。
スマホに自分だけの秘密を隠すという文化は、この頃に始まったように思います。
おわりに
振り返ると、iPhone4の頃はまだ不便な点も多く、バグや制約だらけでした。
それでも「新しい世界が広がっている」というワクワクの方がずっと勝っていて、次はどんな革新的なアイディアが出るのだろうと、ときめいていたのを覚えています。
もちろん、最新のiPhoneは何もかもが素晴らしい完成度です。カメラ性能、液晶の美しさ、通信速度、セキュリティ、処理速度のサクサク感、ジャイロや角度認識、防水機能、健康管理……まさに理想的なマシンに仕上がっています。

iphone7前後も楽しかったような?
ただ、iPhone X以降あたりからは「ときめき」が少し薄れてきた気もします。CPUが速くなった、カメラが良くなった、ゲームが快適になった――確かに進化なのですが、どこか小さなアップデートの積み重ねに感じられるのです。インスタグラムの流行に合わせて画質が重視され、その結果カメラレンズが大きく出っ張るようになり、スティーブ・ジョブズが追求したシンプルで美しいデザインとは違う方向に歩んでしまった。そんな10年だったようにも思います。
それでも、あのiPhone4のときめきがあったからこそ、今のiPhoneの完成度をより深く実感できるのかもしれません。
数年後には「iPhone 16の頃ってどんな感じだったっけ」と誰かが懐かしむのでしょう。そのときのためにも、こうして記憶を残しておくことに意味があるのだと思います。


