高層マンションに引っ越してから早いもので2年。実際に暮らしてみると、入居前の内覧では気づかなかった細かい部分や「もっと注意しておけば良かった」と感じる点がいくつも出てきました。ここでは、これから部屋探しや購入を考えている方に向けて、私が体験した“気になるポイント”を整理してご紹介します。
1. 日当たりが悪い部屋は要注意
間取りや方角を見て「明るそうだな」と思っても、実際に住んでみると光が思ったほど入らないケースがあります。私の部屋は3LDKで、西側は朝から強い日差しが差し込み明るいのですが、東側は入り組んだ構造のため午前10時になってもほとんど光が入りません。
人間は朝の光を浴びることで体内時計がリセットされ、シャキッと目覚められます。そのため、いくら間取りや立地が気に入っても、光が入らない部屋は生活のリズムに影響します。特に子育てを考えている場合、しっかり日差しが当たる環境は大切です。
内覧はできれば昼と夜の2回行い、実際に光の入り方を確認するのがおすすめです。

2. 高層階は風が強い
タワーマンションの醍醐味といえば“眺望”ですが、階数が上がるほど風は強くなります。立地にもよりますが、20階以上だとベランダに洗濯物を干すのは現実的に難しいほどです。
一方で、高層階ならではのメリットもあります。窓と玄関ドアを開けると一瞬で換気ができ、空気の循環が非常に早いのです。そのため部屋がジメジメせず、一年を通してカラッと快適。カビや結露もほとんど発生しません。
つまり「ベランダでの生活感」を重視する人には不向きですが、「空気の清潔さや快適さ」を重視する人には向いています。
3. 騒音とニオイ
高層だからといって外部から完全に切り離されるわけではありません。幹線道路に近い物件は車の走行音や救急車のサイレンが届きます。病院のそばだと昼夜を問わずサイレン音を耳にするため、就寝時に気になる人も多いでしょう。脳は眠っていても音に反応するため、ストレスの原因になりかねません。
また、飲食店のニオイも意外な盲点です。私のマンションの1階には餃子屋がありますが、20階以上の自宅まで油の香りが漂い、洗濯物に移ってしまいます。自然界の花粉が数キロ離れた街中に届くのと同じで、飲食店の匂いも建物を伝って上階にまで届くのです。
長く住むことを考えるなら、周辺環境を歩きながら“探偵目線”で確認しておきましょう。
4. お風呂の広さ
見落としがちですが、浴室のサイズも重要です。私は身長180cm以上あるのですが、浴槽が小さく足を伸ばせないため、体育座りで浸かることになります。結果として、せっかくの浴槽を使う機会が月1回以下になってしまいました。
湯船は毎日の疲れを癒す大切な場所です。部屋探しや家づくりをする際は「成人男性が足を伸ばせる広さかどうか」を一つの基準にしましょう。わずかなコスト差で、長期的に大きな満足度の違いが生まれます。
5. トイレの広さ
意外と見落とされがちなのがトイレです。安価な物件だと極端に狭いケースがあり、立ち上がるのも困難なほどの間取りも存在します。毎日数回使う場所だからこそ、妥協は禁物です。
アンティークショップの店主から聞いた話ですが、北欧ではトイレが6畳近くあるのも珍しくないそうです。スウェーデンから来た友人は、日本の狭いトイレで壁に体をぶつけて苦労したと言っていました。日本の住宅事情ゆえの制約ですが、自分に合うかどうか必ず確認しましょう。
6. ゴミ捨て場までの距離
最後に意外と生活に直結するのが「ゴミ捨て場までの距離」です。私の住むマンションでは、24時間365日いつでも燃えるゴミ、段ボール、瓶・缶を捨てられます。これが本当に快適で、月2万円の価値があると感じるほどです。
いつでも捨てられる環境だと、生ゴミが部屋に溜まらず、掃除のタイミングも自由になります。ワインを毎日飲んでも瓶がすぐ処理できるのでストレスがありません。逆に、ゴミ捨て場が遠いと毎週のゴミ出しが苦痛になり、生活の質が下がります。
まとめ
高層マンションは「理想の住まい」と思われがちですが、実際に暮らしてみると細かな部分に快適さの差が出ます。
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光の入り方は生活リズムに直結
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高層階は風の強さと快適さの両面がある
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騒音・ニオイは想像以上に届く
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浴室・トイレの広さは毎日の快適さに直結
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ゴミ捨て場の距離は生活の質を左右
すべてを満たす完璧な物件はなかなかありませんが、自分が「ここだけは譲れない」と思うポイントを見極めて選ぶことで、ストレスフリーな生活が送れます。
高層マンション選びは、恋人やパートナー探しに似ているのかもしれません。理想を100%叶える相手は稀ですが、日常を共に過ごす上で「心地よさ」を大切にしたいものです。


