ヤマトが来るからシャワーに入れない問題

クルマ
この記事は約4分で読めます。

今日は少しくだらない話題なのですが、意外と日常の意思決定について示唆がある話をしてみたいと思います。テーマは「ヤマトが来るからシャワーに入れない問題」です。

ネットショッピングをすると、「午前中指定」で荷物を受け取ることがありますよね。そして午後から出かける予定があると、午前中のうちにシャワーを浴びておきたいと思うことがあります。ところが、朝起きてシャワーに入ろうかなと思った時点で、すでに9時だったりします。そうすると、もう荷物がいつ来てもおかしくない時間です。

「今シャワーに入ったら、その10分の間にちょうど来てしまうかもしれない」と思うと、なんとなく躊躇してしまう。結局「もう少し待ってみよう」と考えてしまうことがあります。

実は私もよくこの状況になります。9時にシャワーに入りたいと思っても、「いや、もう来るかもしれない」と思って待つ。
そして10時になっても来ないと、「ここまで待ったのだから、そろそろ来るだろう」と思ってさらに待つ。11時になっても来ないと、今度は逆に「このタイミングでシャワーに入ったら来そうだ」と感じてしまい、結局シャワーに入れない。こうして荷物が届くまで、あるいは12時を過ぎるまで、ずっと待つことになってしまうのです。

確率で考えると意外なことが分かる

この状況を少しだけ確率で考えてみます。
仮に荷物が9時から12時の間のどこかで、ランダムに届くとします。
そしてシャワーの時間を10分としましょう。

午前9時の時点で考えると、9時から12時までは180分あります。
そのうちの10分がシャワーの時間ですから、シャワー中に荷物が届いてしまう確率は

10 ÷ 180 = 約5.56%

です。つまり、9時の時点では、9時にシャワーを浴びても、10時に浴びても、11時に浴びても、危険度は同じです。どの10分を選んでも確率は変わりません。

ところが、「少し待ってみよう」と考えて1時間待った場合、状況は変わります。
10時になってもまだ荷物が届いていないとすると、残り時間は10時から12時までの120分になります。この時点で10分のシャワーを浴びると、その間に荷物が届く確率は

10 ÷ 120 = 約8.33%

になります。

さらに11時まで待つと、残りは60分です。この時点でシャワーに入ると

10 ÷ 60 = 約16.7%

と、かなり大きくなります。

つまり「もうすぐ来るかもしれないから少し待とう」と思っているうちに、その後でシャワーに入るときの危険率はどんどん上がっていくわけです。

もちろん、その間に荷物が届けば問題はありません。しかし実際の配達は、朝一番に来ることもあれば、12時ギリギリに来ることもあります。そのため、「もう来るかもしれない」と思って待てば待つほど、逆に行動できなくなるという状況が生まれてしまうのです。

合理的なのは「思った瞬間にやる」こと

この状況を踏まえると、実は最も合理的な行動はとてもシンプルです。それは「シャワーに入りたい」と思った瞬間に、迷わず入ってしまうことです。

9時の時点では、どの時間にシャワーを浴びても確率は同じです。それならば、わざわざ待つ理由はありません。むしろ待てば待つほど、「今入ったら来るかもしれない」という感覚は強くなりますし、実際にその時点から見た確率も上がっていきます。つまり、先延ばしにするほど心理的にも確率的にも不利な状況に自分を追い込むことになるのです。

もちろん別の選択肢もあります。それは、荷物が届いた後にシャワーに入るか、あるいは12時を過ぎてから入ることです。しかし「午前中のどこかで入りたい」と思っているのであれば、思い立った瞬間に入るのが最も合理的だと言えるでしょう。

この話は「先延ばしの問題」にも似ている

この話で何が言いたいかというと、「やらなければならないことに気づいた瞬間が、実は一番取りかかりやすいタイミングである」ということです。

自分が取り組むべき問題なのか、後回しにしてもよい問題なのかをまず判断する必要はあります。しかし、もしそれが「いつか必ずやらなければならないこと」で、しかも期限があるようなものなら、時間が経つほどその重みは大きくなっていきます。

例えば確定申告も同じです。「やらなきゃいけないな」と思った日から、日が経つほど心理的な負担は増えていきます。そして期限の最終日には、それはほぼ100%のプレッシャーになります。そうなると、結局どこかの時点で必ずやらなければならないわけです。

それならば、思いついた時点、気づいた時点で少しでも手をつけてしまう方が合理的です。ヤマトの荷物とシャワーという少しくだらない例ですが、日常の先延ばし問題を考える上では、意外と示唆のある話ではないでしょうか。

タイトルとURLをコピーしました