かつての買い切り時代と現在のサブスク構造
かつての「Adobe Creative Suite(CS6など)」は、買い切りパッケージ版として16〜20万円ほどで販売されていました。その価格で5年、10年と使い続けることができ、長期的には非常にコスパの良い時代でした。

しかし現在は完全にサブスクリプション型(Creative Cloud)へ移行しており、買い切りは完全廃止。すでにこの構造が続いて約10年になります。
継続ユーザーに重くのしかかる「年額10万円」
現在のAdobe公式サイトでは、「Creative Cloudコンプリートプラン」が税込102,960円/年(約8,580円/月相当)となっています。一括払いをしてもこの価格。
Photoshop、Illustrator、Premiere Pro、InDesign、Acrobat Proなどが含まれますが、実際にはそのすべてをフル活用している人は少なく、主要アプリは4〜5本というケースが多いでしょう。
それでも毎年10万円近い支出が必要で、長期継続ユーザーほど累積コストがかさむ構造です。
一見「Amazonが最安」だが…?
「少しでも安く」と考え、Amazonなどでコード版を探す人も多いはずです。
たとえばAmazonでは、
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通常版 Creative Cloud Pro:92,664円(10%OFF)
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Illustrator単体版:31,528円
確かに公式よりは若干安いように見えます。
ところが——実はこれでもまだ「最安」ではありません。
実店舗の方が安いという逆転現象
家電量販店(ビックカメラ・ヨドバシなど)では、期間限定セールやポイント還元を組み合わせることで、実質価格が大幅に安くなるケースがあります。

店舗実測データ(2025年10月時点)
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製品名 |
店頭価格(税込) |
実質価格(10%ポイント還元後) |
備考 |
|---|---|---|---|
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Creative Cloud コンプリートプラン(通常版) |
72,336円 |
約65,100円 |
公式より約3.8万円安 |
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Creative Cloud コンプリートプラン(学生・教職員版) |
43,322円 |
約39,000円 |
学割対象者限定 |
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Illustrator 単体プラン |
28,776円 |
約26,000円 |
公式より5,000円以上安 |
|
フォトプラン(Photoshop+Lightroom) |
28,480円 |
約25,800円 |
Amazonとほぼ同等 |
つまり、「公式 > Amazon > 家電量販店」という逆転構造が発生しています。
昔は「店頭よりネットが安い」が常識でしたが、現在のAdobe製品に関してはその常識が崩れています。
なぜこんなことが起こるのか?
理由はいくつか考えられます。
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Adobe公式ストアは定価販売を基本としている
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量販店はキャンペーンや在庫調整で割安設定
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Amazonは公式価格に準じることが多く、実店舗セールより反映が遅い
さらに量販店では10%ポイント還元が付くため、
翌年の更新にもポイントを使えばさらにコストを抑えられます。
まとめ:Adobeは「店頭チェック」が賢い時代へ
Creative Cloudは便利な一方で、長期的には非常に高コストなサブスクリプションです。
もし購入を検討しているなら、Amazonだけでなく、家電量販店の実店舗価格も必ずチェックしましょう。
特に「コンプリートプラン」は価格差が数万円単位になるため、少しの手間で大きな節約になります。公式が最も高く、Amazonが中間、家電量販店が最安。Adobeのサブスクは、今や「店頭で買う時代」になっています。




